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Act.16

Category: SS > Actシリーズ  
Act.16




バタバタと騒がしいと思った
不審に思ったリッターが斧を担いで間合いを取る
リビングのドアが開いた瞬間、振り落とされた斧は見知った男の頭上で止った

否、あっさりと受け止められた――…







「うっわ、あっぶないなー室内で振り回すもんじゃないよ、ソレ」


斧を防いだ大剣が下ろされる。
シュヴァリエに至っては何食わぬ顔で大剣の下をすり抜けソファーへと腰掛けた。
斧を止められたリッターもまた、普段の騒がしさを見せずに斧を薙ぎる。

ブォン!!と風を切る音が聞こえた。


「警戒するのは良いが、主の気配かどうか位分かるだろ」
「シュヴァリエのは分かってたけど!なんかちげーの感じたし!!」
「その前に言う事は」


うぐ…と言葉に詰まったリッターが不服そうに『ごめんなさい』と呟く。
オレンジの男がガリガリと頭を掻いて、リッターの頭にぽん。と手を置いた。


「まー筋はいいんじゃない、…てかシュヴァリエ2人いたっけ?」
「俺じゃねぇの位見てわかんだろ」
「あーっ!もしかしてジョゼちゃんの?ジョゼちゃんのでしょこれ!!」


シュヴァリエとジョゼットさんを知る人物なのは会話でよく分かる。
ちらりと視線を向けると、にこっと笑ったオレンジがひらりと手を振った。


「初めましてー俺はシルヴェストル。シュヴァリエの幼馴染ーってやつね」
「…はじめ、まして。……シャル」
「シャル、ね。大人しいな~」


警戒心すらまるでない、シルヴェストルと名乗った男は
確認もせずシュヴァリエの成すがまま、書類にサインをした。

その書類は見覚えのある『傭兵登録書』
さらさらとサインをした後、それを受け取ったシュヴァリエがにやりと笑った。

嗚呼…これは説明も何もしてないんだ。と即座に理解する。


「出しにいく」
「出しに行くってどこに?婚姻届じゃないんだからさー」
「傭兵登録書だからなー」
「へぇー傭兵登録書かーってはぁあああああ!?」


勢いよく立ち上がったシルヴェストルさんがシュヴァリエの手にある紙を奪い取る。
ガタン、とテーブルが揺れて飲みかけだった紅茶が零れた。


「あ、お前零したんだから拭けよ」
「わあ!ごめんシャル濡れてない!?」
「あとその紙汚れたら困るから頂戴」
「え?あ。うん!雑巾どこ!雑巾!!」
「……大丈夫、だけど――…」


紙を片手に僕を見て、『シー』と口元に人差し指を立てたシュヴァリエが
そのままリビングを後にし走ったのを、僕以外誰も知らない。


「…シルヴェストルさん」
「うん?あ、長いでしょ、シスでいいよ」
「…あの、シス、さん…シュヴァリエ…」
「シュヴァリエ?」
「行っちゃったけど、いいのかな…って」
「うっわ!マジかよ!」


この人もまた、シュヴァリエに振り回されるんだろうな
ぼんやりとそんな事を思いながら、僕は静かにクッキーを1枚咥えた。

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