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指先に愛をこめて

Category: SS > お題SS  
13期お題SS4本目。
ざっくの所のダグとジョゼで

お題サイト:ジャベリン




【指先に愛をこめて】


ぐっ…と裾を掴んでから後悔した。
裾を引かれ足を止めた男が開けようとしていたドアの取っ手から手を離す。

動揺を隠せない、そわりと何かが動く空気。
裾を掴んだ手を包み込む、大きな手指は愛しむように指先や掌を撫ぜた。


「今日は、随分あったけぇな」
「冷えては、おらぬな」


『何故』の問いはない。
察しているのだ、この男は。
だからこそ、そこに止まり何を聞くでもない、他愛のない言葉が飛ぶ。

もう一度ソファで腰を落ち着かせるでもなく、互いに立ったまま
彼の視界には、私の頭部しか映っていないのだろう。


『もう少しだけ傍に』


その言葉を告げないのは、私の意地なのかもしれない。
そしてその意地を全て理解した上で、この男は言うのだ。極自然を装って


「なあ、もうちょい一緒にいていいか?」
「かまわぬ」


もうこんな意地など張る必要はないと理解しているのに
すぐに適応されないのは、私の悪い癖なのかもしれない。


「――今夜は、冷えるそうだ」
「お前が冷えちまわねぇようにしねぇとな」


そう告げて、もう一度裾を掴んだ

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